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ドブネズミに狙われたら


家屋に住み着くネズミの中で一番大きなネズミが、ドブネズミです。

体も大きいですが、性格も獰猛で、食料の被害や糞の被害以外にも、物理的な被害も多数報告されています。

ドブネズミによる物理的な被害で代表的なものは、配線をかじられて断線してしまうことです。

どのようなところの配線が被害に遭うかというと、屋外の給湯器の配線が最も多く報告されています。家の外にあり、冬はお湯を使用しているので、温かくてドブネズミが近づきやすいのかもしれません。

 

ドブネズミは一年中繁殖する他のネズミたちと違い、春から秋にかけて繁殖します。

妊娠期間は他のネズミたちと同じように、20日前後しかありません。一度に産む子供の数は、平均して6頭と他のネズミの種類と比べても特に少ないわけではありません。

年間の分娩回数は、五回から六回。生後三ヶ月から生殖することができ、寿命ははだいたい三年くらいと、いわれています。

 

ドブネズミはその体の大きさ(およそ20センチ前後)のせいか、天井裏で活動することは殆どありません。主に水場や床下などで行動し、泳ぐのも得意なネズミです。顎の力も強く、金属製の網を食い破ることも度々見られます。

 

侵入経路は主に床下で、地面に穴を掘って、家屋の床下に侵入することもあります。

そして、糞が大きな黒い種のような糞です。これを見かけたら、相手はドブネズミだと覚悟しなければなりません。

 

有効な駆除方法は、やはり侵入経路を特定し、そこを塞ぐことです。しかし、他のネズミに比べて力が強いですから、「ネズミ」と思わずに「獰猛な小動物」を相手にしていると自覚しなければなりません。

 

ハツカネズミの場合はパテで防いでいた場所も、ドブネズミ相手で防ぎきれません。しっかりした、金属のパネルで塞ぎ、更にネズミの嫌がるニオイのする忌避剤を施すことが効果的です。

 

毒エサはその体の大きさからあまり効果がありません。致死量に達するまで、何日も何日も食べさせ続ける必要があります。

 

粘着シートも他のネズミより効果を発揮しにくいです。

なぜなら、ドブネズミは力が強いですから、少しぐらい粘着シートのノリがくっついたくらいでは、自力で抜け出してしまいます。

そして、ドブネズミは水場や汚れた場所で行動していますから、足の裏が汚れていて、最初の数歩は粘着シートの上を何事も無く歩いてしまうのからです。

ですから、ドブネズミを粘着シートで捕獲する場合は、これでもかと言うくらい粘着シートを仕掛ける必要があります。

 

排泄物などで不衛生な状態になった場所は、除菌剤を消毒しましょう。

 

自分で手に追えない場合は、無理せず専門の業者に依頼することをおすすめします。